「ハロウィンの夜。 死んだ人や、 霊が 家族を尋ねてくるんだよ。」 「へぇ〜、おばけがやってくるの?」 「人間は 身を守るために、仮面を被ったり 魔よけの火を炊いたりするのさ。」 魔女のお婆さんが、 くり抜いたかぼちゃに火をともしながら、 魔女孫に話しています。 「お面をかぶったって、わたしコワくないよ。」 魔女孫が言いました。 ハロウィンの日がやってきました。 黒猫や、ゾンビ、コウモリの仮装をして、 村人たちがワイワイ盛り上がっています。 「お婆ちゃん、わたしもあそこへいきたい。」 窓から身を乗り出すようにしながら、 魔女娘が言いました。 「・・・何かあってはいけない。 この、おばけかぼちゃを持っていきなさい。」 魔女のお婆さんが、魔女娘の手に、 呪文を唱えた かぼちゃのちょうちんを持たせました。 「魔女だと気づかれたら大変だが、 そのときは、おばけかぼちゃが 守ってくれるだろう。」 「わ〜い!おばけかぼちゃ、おばけかぼちゃ〜」 魔女娘は大喜びで、 かけだしました。 ハロウィンの日、 かぼちゃのちょうちんを持った魔女。 本当の魔女かもしれません。。。 |